02 尾花沢市
セッション情報
- 開催日時
- 2022年11月3日(木・祝)午後2時~午後4時
- 会場
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徳良湖自然研修センター
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- 観覧
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イベントは終了しました。
当日の様子はアーカイブ映像をご覧ください。
- その他
- 参加無料
Event Report 開催レポート
サステイナブル・ツーリズムと地域の魅力創出について意見交換したエリアセッション
「YAMAGATA Youth Summit2022」の1回目のエリアセッションが11月3日、尾花沢市徳良湖自然研修センターで開かれました。「先人たちが守り続けた湖と銀山~地域資源を生かしたサステイナブル・ツーリズム~」をテーマに、地域資源を生かした魅力発信や活性化の方策について意見を交わしました。
「サステイナブル(持続可能な、ずっと続けていける)」という言葉が、さまざまな場面で使われています。「サステイナブル・ツーリズム」とは「持続可能な観光」の意味。ディスカッションではまず、この言葉について「環境、社会、経済の三つが持続可能である、観光振興の取り組み方」であり、観光は「地元の暮らしを継続していく一つの手段」である―との定義づけがなされました。
それを受けて、尾花沢市の地域資源を生かした取り組みが紹介されました。銀山温泉は江戸時代に銀鉱山として栄えた後、温泉地となり、大正から昭和にかけて建てられた木造旅館群が人気です。パネリストからは「先人たちは時代や環境に合わせて、事業や働き方を変えてきた。今は観光プラス、自分たちがどうやって生きていくか、地域の維持・発展を考えている」という報告がありました。
江戸末期に生まれ、一時途絶えたものの昭和の時代に復興した陶芸「上の畑焼」は、北村山高の卒業記念品にも使われています。「花笠音頭発祥の地」として知られる徳良湖では、ヨットでのセーリングやカヌー、ボートといった水辺のレジャーが行われており、「多くの人に経験してもらうことが、セーリングの文化をサステイナブルにすることにつながる」とのこと。徳良湖で練習した北村山高セーリングチームはアジア太平洋選手権への出場を果たしました。
これらの事例を基に意見交換が行われ、「こうした一つ一つの活動によって文化が生まれ、後輩に引き継がれ、積み重なっていけば、地域の魅力、誇りになっていくのではないか」と、未来に向けた展望が広がりました。
上の畑焼を復興させた伊藤瓢堂氏(上の畑焼陶芸センター所長)のビデオメッセージが紹介されました
4カ所のエリアセッションでファシリテーターを務める三浦拳さん
アドバイザーで徳良湖ヨット倶楽部理事長の長谷山裕さんは「セーリング文化伝承が倶楽部の使命」と語ります
銀山温泉の沿革や今の取り組みについて説明した銀山荘社長の小関健太郎さん
銀山温泉を「身近にありながら誇れる場所」と表現した上の畑焼陶芸センターの松浦加奈さん
アジア太平洋選手権の経験談を披露した北村山高セーリングチーム
アジア太平洋選手権の経験談を披露した北村山高セーリングチーム
サステイナブル・ツーリズムは「テーマではなく取り組み方」と強調したジュリ・ボゥさん
松浦さんは上の畑焼の製品や昔の陶片、原料となる陶石などを見せてくれました
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Regional Forum エリアセッション
~地域資源を生かしたサスティナブル・ツーリズム~
登壇者紹介
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ビデオメッセージ上の畑焼陶芸センター所長
伊藤 瓢堂 さん
Hyoudou Ito陶芸家。1951年山形県尾花沢市に生まれる。
尾花沢市銀山温泉で、東北では珍らしい磁器窯「上の畑焼」を 150年ぶりに復興させた。上の畑焼は江戸末期、天保時代に創製された窯で、その窯で焼成された染付磁器。さらに瓢堂氏は、平成13年から三年間、水戸藩第 九代藩主徳川斉昭が地域の産業振興のため奨励した水府村の「町田焼」 の研究を行うため、水府村に通いその作品の歴史や窯跡から窯道具や陶片などを採集し、その再現にも挑戦しておられる。【上の畑焼陶芸センター】
尾花沢市の「上の畑焼」は、天保年間に長瀞藩領であった上野畑村付近の陶石を用いて開窯しましたが、10年ほどで廃窯になり幻の窯といわれてきましたが、伊藤瓢堂が磁器の破片等を集め研究し復興させた。 -
アドバイザー徳良湖ヨット倶楽部 理事長
長谷山 裕 さん
Hiroshi Haseyama1958年酒田市生まれ。
山形六中から日大山形高校を経て早稲田大学を1981年卒業。
大学よりヨットを始め、全日本インカレ、国体、海外レースなど多数出場。
2012年徳良湖ヨット倶楽部を創設。2022年7月、一般社団法人となり理事長就任。山形県セーリング連盟副会長。
有限会社バリュー・クリエーション代表取締役。 -
パネリスト株式会社銀山荘代表取締役社長
小関 健太郎 さん
Kentaro Koseki1983年生まれ。山形県尾花沢市出身。
東海大学工学部卒業。滋賀県にて旅館業に就職。2009年から銀山温泉株式会社銀山荘入社。2018年から代表取締役に就任。銀山温泉を中心に観光発展と地域価値創造を行っており、銀山温泉組合の副組合長も務めている。 -
パネリスト上の畑焼陶芸センター
松浦 加奈 さん
Kana Matsuura1973年に生まれる。
日大法学部卒業後、佐賀県立有田窯業大学校で陶芸を学んだ。卒業後ふるさと尾花沢に戻り父の伊藤瓢堂に師事、制作に取り組む。伝統ある上の畑焼を受け継ぎながら同時に現代的な普段使いの器、また茶道具などの制作に積極的に取り組んでいる。
上の畑焼を身近に感じてもらうためのワークショップを各地で開催。また、壊れた上の畑焼を修復するため金継ぎも勉強中。 -
パネリスト山形県立北村山高等学校セーリングチーム
富塚 智哉さん、斎藤 あさひさん、斎藤 香織さん、早坂 響さん
Tomoya Tomitsuka,Asahi Saito,Kaori Saito,Hibiki Hayasakaチームは今春本格始動し、徳良湖を拠点に活動。定員割れに悩む学校の魅力アップにと考案。2022年10月に開催されたアジア太平洋選手権(広島観音マリーナ)で公式戦デビュー、3チームが出場し全レースで完走。
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パネリストサスティナブル観光アドバイザー
ジュリ・ボゥ さん
Julie Baudフランス 、ボルドー出身。1990年生まれ。
2016年ボルドー大学卒業後、京都大学でも学ぶ。大学卒業後は日本に滞在し、一環してインバウンド向けのコンサルタントに携わっている。名古屋の「Glocal Hostel,Cafe & Bar」ゲストハウス&カフェではイベント企画運営などを2年間担当。株式会社カーネルコンセプト・コンテンツ企画室ではChubu Inbound Sales Project事務局兼スピーカーとして1年半活動。2020年から地域ブランディング研究所でインバウンド観光専門家として活動。2022年7月~はフリーランス・コンサルタントとして人を繋げる「サステナビリティ」×「ローカル」な観光を造成。
1993年山形生まれ。日大山形高校を卒業後アメリカ、ワシントン大学へ留学。個人事業主向けのコンサルティングを経て、法人向けブランド戦略コンサルティングを展開。現在は中小企業を中心に、唯一無二の価値を発見し言語化するミッション・ビジョンの策定や理念浸透などの社内向け施策から、WEBサイト、広告、新規事業開発、採用などに関連した外向け施策までトータル的なブランド戦略を手掛ける。
1974年12月28日山形県米沢市生まれ、川西町育ち。現在、長井市在住。米沢女子高等学校九里学園在学時(1991年)にアメリカ・カリフォルニア州グレンドラハイスクールに編入留学アメリカ・カリフォルニア州シトラスカレッジに進学。LAの旅行会社勤務・タレント活動を経験ののち、1998年に帰国
ラジオDJ、CMなどのナレーション、ラウンジDJ、司会(英語と日本語の二か国語も可能)、テレビのレポーター(YBC山形放送・TUY・SAYさくらんぼテレビ)雑誌モデル(美STORY)、通訳、やまがた舞子や保育園の英語講師などで活動中。山形県教育委員会「プロフェッショナルに学ぶ」の講師の一人。